男女平等について思うこと。(2k/03/28)

 なんでも、4月の10〜16日は「女性週間」というものらしいです。(2000年の話)
 女性の地位向上を啓発する活動の一環らしいんですが……はて。
 僕はですね、「男女平等」というのは……たとえば労働において言えば「男女が全く同じ条件下で勤務すること」とは違うと思うのですよ。
 たとえば5年がかりで動いているようなプロジェクトがあったとして、その2年目も終ろうとする頃に、プロジェクトリーダーが出産のために休暇をとったらどうなるでしょう? 妊娠・出産も自己管理のうちかもしれませんが、しかし出産という尊いことを「自己管理がなっていない!」と怒るのには、僕はうなずけません。
 差別と区別は違う。これが僕の意見の根幹になっています。
 僕は女権拡張には多いに賛同しますが、しかし適材適所という事も念頭に置くべきだと思っています。男性は力強く、女性は繊細だ、なんてふうに一概にくくる気はありませんが、妊娠・出産のために用意されている身体の機構そのものについては、やはり繊細なものだと思うのです。不規則な生活や過酷なスケジュールは生理不順とかを招きかねないしさ。また、生理の間における体調不良や情緒不安定というのも、人によって程度の差こそあれ引き起こされるわけで、だからこそ生理休暇というのが認められていたりもするじゃないですか。なんでもかんでも平等に! と言うならば、男性にも同等の休暇をくれー!(笑) でなきゃ廃止。女子校/男子校と分けるのも禁止! 男湯/女湯も禁止! 男便所/女便所も禁止! 更衣室もいっしょ! 水着も男女共用!! 居酒屋とかの女性のみ割引デーも禁止! 男同士なら許されて女性にやったらセクハラってコミュニケーションも解禁! 例の知事も無罪放免!!(いやーん) ……えーと。身体的特徴の違いで適材適所を考えるのは、差別ではなく区別だと僕は思います。
 ところで、最近の風潮ってセクハラについて妙に過剰反応してません? なんでそんな事がセクハラになるんだ! みたいな感じで。「恋人いるの?」とか同性に言ったらフレンドリーな会話だけど、異性に言ったらセクハラなんだって。世界ふしぎ発見!! 「エッチしてるー?」とかでも、別にいいじゃん。僕は恥ずかしくて聞けないけど。ひどいのでは、まだ若いけど子持ちの人に、子供の歳とか数を聞いただけでセクハラだとか。
 他にも、結婚退職する女性が(男性に比べて)多いのだって事実だし、「早い時期に退職されるのでは……?」という懸念を抱かれてしまっても仕方ないと思います。「全ての女性が」そうだとは言いませんが、「決して無視できな割合の女性が」と言うのは、会社からすれば問題でしょう。新入社員当時はする意思がなかったけども、実際に結婚する段になってみれば状況が変わってしまって退職せざるをえなかった、って話も聞きますし。
 こういった部分を「女性だから」と言って目をつぶる事は、「女性優遇」であり、男女平等とは呼ばないと思うのです。
 無論、あきらかに不当な差別は僕だって許せません。先述したような事が、さほど問題にならないような職場とかだったら、それは男女等価であるべきだろうし。つまりは適材適所。先述したような事をハンデだとするならば、それを跳ね返せないのは単なる能力不足だったり自己アピール不足でしょうに。で、ここのハンデの存在について文句をたれるのは駄目。肉体の構造が違う以上、差はどうしても存在するのですよ。人種差別とかああいうものとは次元が違う。どうしようもないハンデが存在するという事実を、受け入れなければならない。その上で、本当の「平等」というものを考えるべきだと僕は思っているのです。
 そんなわけで、街でよく見る活動団体が声高に叫んでいる内容についてはどうにも行き過ぎていると思う所が少なからずあるのです。それは無茶な要求だろう、と思う節が多々あってさ。そもそもあの手の街頭活動をしている人達って、どうもいわゆるオバチャン連中が多くて、実際に会社で働いている女性の声とは思えないんですよね……。平日の昼間っからビラ配ってるし。
 でもまぁ、伝統や格式はクソ食らえとも思っていますんで、慣習的な女性差別は撤廃すべきですよ。土俵が女人禁制であるとか、ああ言ったことには反対です。いいじゃん、別に女性が土俵に上がったって。
 それと、これまで虐げられてきた分、多少は女性が有利でもいいじゃないかって意見はガキの喧嘩と同じ理屈なのでそれにも反対。
 というわけで、僕は多少気づかうくらいは、別にいーじゃねーかと言いたいわけです。肉体的な差というのは踏まえて気づかいつつ、精神面では対等の相手として、デリカシーがないとか言われようとも地を丸出しにしてつきあっていきたいと思うのです。

2000/03/28 橋本竜也

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