樋口有介

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私が、樋口有介作品と出会ったのは「ぼくと、ぼくらの夏」でした。当時、学生で、
本を読みまくっていました。特に「乱歩賞」と「サントリーミステリー大賞」の2賞は、
結構好きでいろいろ読んでおり、そんなある時、この「ぼくと、ぼくらの夏」と出会いました。
最初は、「へんな文体だなぁ」と、思いながらも、読み終わる頃にはすっかり
その世界に入り込んでいました。
(10年たった今でも、その世界から抜けられないんですけどね。
ここまでくると一種の麻薬ですねぇ(笑))

柚木草平シリーズをはじめとする、中年+美女のハードボイルド?系も、
もちろん好きなのですが、この最初の作品との出会いが自分にとって、非常にインパクトの
強いものだったので、やっぱり、私は「青春系」の作品が好きです。
「風少女」、「夏の口紅」、「11月そして12月」、「林檎の木の道」
あたりでしょうかね。良いですねぇ。大好きですねぇ。

自分も、だんだん年をとってきて、これらの「主人公」達とは、「年の差」が
広がってきますが、これからもずっと「青春系」でいたいですねぇ。やっぱり。

樋口有介先生は、どこぞの山にこもって執筆されているそうで(本当?)、そんな
仙人か、はたまた山伏か、そんな生活にも、ちょっとあこがれてしまいます。
(私は、このまま一生サラリーマンで終わるのでしょうけど....)

友人と「本」の話題になっても「樋口有介?」「誰?それ」って、ちょっと
寂しいです。そんなに知名度低いのでしょうか?なぜ、なんでしょうか?
(知っている人がいても、「あー、あのワンパターン作家?」とか言われちゃうと、
ちょっと....。でも、そのワンパターンが、また、いいんだけどなぁ...
わかんないかなぁ...)

とても良い作品を、たくさん出しているのに、いまいちメジャーになれない。
(大きなお世話か...)でも、すっごく売れちゃって、人気作家になっちゃったら、
それも何か寂しいですけどね。(どこか、遠いところに行っちゃうような...)


これからも、良い作品期待してますんで、ホントに。

(終わり)