国産オリジナル距離計連動カメラ OLYMPUS-ACE (オリンパスエース)

本体撮影:OLYMPUS PEN-FT F.Zuiko Auto-S 1:1.8 f=38mm

【カメラ】35mm距離計連動式。画像サイズ24mmx35mm(実測値)。視野は黄色の明視野枠。ファインダーの視差補正有り。シャッターはレンズ焦点位置ではなく、ボディー側レンズマウント直近に大判カメラ用のレンズシャッターCOPAL-SVを持つ。X、M接点。全速ストロボ同調。

【レンズ】この他に80mm f4が発売されていたという情報がありますが、一応全焦点距離が揃っています。最高速が1/500秒なので開放は露出過剰です。(写真をクリックすると拡大されます。タイルの目地が不均一に見えるのはpixel数の不整合による現象です。右下に現れる拡大ボタンをクリックすると解消されます。)

Lens Aperture Wide Open f5.6 f11 Minimum f
Olympus E.zuiko-W 35mm f2.8

5 elements, 4 groups

Olympus E.Zuiko 45mm f2.8

5 elements, 3 groups

Olympus E.Zuiko-T 80mm f5.6

5 elements, 5 groups

Camera : OLYMPUS-ACE ; Filter : Olympus Y2 (non-coated, 35 & 45mm) Matsuda Y2 (non-coated, 80mm) ; Film : Kodak BW400CN ; Scan : Kitamura Hiroshima Kogo Shop (RGB 8bit 1840x1232pixel) ; Object : Hiroshima International Plaza ; Weather : Fine ; Date : 12 Sept. 2007

これらレンズの設計にはコンピュータが使われたと父が話していた。当時、オリンパスに在籍していた切手研究の大家、魚木先生から聞いたということなので確かだろう。でも、当時のコンピュータに何ができたのだろうか?国産初の大型計算機HITAC 5020が東京大に納入されたのが1964年。そのメモリーは64k word=256k byte。単結晶結晶構造解析には十分だけれど、性能的には初代PC98といい勝負。その6年前のカメラなのだから・・・。

交換レンズは以上の3本。芸術的な多板絞りでモノコート。Olympus製37.5mmのフィルターには前にネジがない。専用マウント。約40年ぶりにフィルムを入れて撮影した。一部端が重なったコマがあるものの正常に機能。黒白フィルムでも分かる、明瞭かつ品のよい周辺減光がある。PEN-FTの写真でストロボの同調を確認。

【修理履歴】不詳。

【沿革】1959年に父が購入、1960年代を撮ったカメラ。ちょうど広島電鉄の宮島線直通電車運転開始、山陽本線広島電化の時代、現在では信じられないような低感度フィルムを駆使して、カラーと白黒の秀作を残した。現在でも希に鉄道ピクトリアル誌に掲載されることがある。

【掲載雑誌等】鉄道ピクトリアルNo.765(2005年9月号)p.6右上端; 長船友則「広電が走る街 今昔」(JTBパブリッシング、東京、2005年)pp.121上;

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30/September/2007 更新

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