はじめに

 『戦国史』は、戦国時代に群雄割拠した大名の一人となって天下統一を目指すシミュレーションゲームです。プレイヤーは、様々な戦略を練りながら他の大名と城を奪い合い、自分の領土を拡張していきます。
 最初から大きな勢力を持った大名でプレイすれば、比較的容易に天下を統一することも可能かもしれません。小さな領土しかもたない大名でプレイすれば、生き残ることが精一杯で天下統一は非常に困難なものになるでしょう。
 しかし、たとえ天下を全て手中に納めることができなくても、他の大名と競い合うその過程を楽しむことがこのゲームの醍醐味です。出来る限りの戦略を駆使し、天下を夢見つつ戦国の世に思いを巡らせてください。

 『戦国史』には、以下の2種類があります。

1)『戦国史 Shareware Edition』(以後『戦国史SE』と略します)
 シェアウェア版です。制限なしに使用するには代金を支払って正規ユーザー登録を行う必要があります。正規ユーザー登録を行わない場合は、付属シナリオは制限無しにプレイすることができますが、その他のシナリオ(付属シナリオを改造した場合も含む)は、ゲーム内時間で2年間のみプレイできます。

2)『戦国史 Freeware Edition』(以後『戦国史FE』と略します)
 フリーウェア版です。プレイ期間制限はありませんが、シェウェア版から一部の機能が省かれています。
 ・ 経路は主街道の一種類のみです(シェアウェア版は水路などがあります)
 ・ 軍船は使用できません

シナリオは共通に使用できますが、水路のあるシナリオを『戦国史FE』で読み込むと、水路は自動的に陸路に変換または削除されます。

ゲームの特徴

■戦略面重視のシステム


 このゲームでは、戦術面(合戦での用兵など)は単純化し、戦略面(外交や兵力の戦略的運用など)を重視したシステムとなっています。合戦は主に兵力で勝敗が決まるので、プレイヤーが戦術を駆使して寡兵で大軍を破るというようなことは、基本的に不可能となっています。
(例外的に、奇襲成功時は寡兵で大軍に勝つことも可能です。また、敵大名に先んじて鉄砲配備量を増やすなどの戦略により、小数の兵でも合戦を有利に進めることは可能です)
 合戦で大軍に勝てないと爽快感がないと思われるかもしれませんが、その分戦略を廻らすことの重要性が増してきます。つまり、外交によって大国と同盟を結んで戦争を避けたり、兵力の集中的な運用で常に有利な状況で合戦に臨むことが重要となります。大国との国力差が大きすぎる場合はあえて敵大名に従属し、反旗を翻す機会をうかがうことも必要かもしれません。
 このゲームでは、個々の合戦を楽しむのではなく、不利な状況の中で如何にして自家の勢力を拡張していくかという大局的な戦略を巡らすことを楽しんでください。

■ダイナミックな外交システム

 外交システムはこのゲームの重要な特徴となっています。2つの大名家間の関係は、宿敵/敵対/不戦同盟/従属/臣従のいずれかになります。
 弱小大名は、大大名に従属したり臣従したりすることで、領土の拡張は制限されるものの生き残ることができるようになっています。一方、弱小大名を臣従させて傘下に取り込んだ大名家(臣従大名家の主家と呼びます)は、臣従大名を自由に使役することができるようになります。しかし、臣従大名は主家の勢力が衰えると独立したり、他の大名家に鞍替えしたりします。
 数多くの大名家の主従関係がダイナミックに変化することで、戦国時代の大名同士の駆け引きをリアルに再現しています。

■エディタによるシナリオ作成

 このゲームにはマップエディタやシナリオエディタなどが付属していますので、ユーザーがオリジナルシナリオを作成することができます。
 マップエディタを使用すれば、実際の地球上の標高データを使用してリアルなマップを作成することが可能です。もちろん、架空の地形を作成することも可能です。
 シナリオエディタを使用すれば、大名家・城・武将を始めとして、イベントや各種パラメータなど豊富に設定することができます。「大名家」や「城」などの単語を別の単語に置き換えることもできるので、戦国時代以外のシナリオも作成できます。
 自作のシナリオをネットで公開しているユーザーも多いので、それらをダウンロードしてプレイすれば『戦国史』の世界は更に広がるでしょう。