極限の排泄

 生まれたままの素っ裸で両足を吊り上げられ、二つの羞恥を好奇な視線に堂々と晒すという屈辱的な姿勢を組まされている真由子の腹部は注入された水で異様に膨れ上がり、今にも堰を切って溢れ出しそうな気配を見せていた。しかし、真由子の内心とは裏腹に居並ぶ悪党たちと志津江はゲラゲラと笑いながら、真由子に対して揶揄を飛ばし、この無残な見世物を楽しんでいる。

 「もう、十分だろう?こっちも次の手立てに掛かりたいんだ。意地なんか張らずにさっさと吐き出しちまいなよ。すっきりするよ」

 千代は真由子の陰核を抓み上げその先端を弾いて、薄い笑みを浮かべるのであった。いい加減に排泄させないと次の調教に進めない千代は真由子に決断を促す。しかし、崎山がその部分に視線を送っていると思うとどうしても決断はつかない。とっくに我慢の限界は超えているのだが女としての本能が最後の一線を踏みとどまらせているのだった。

 「ねえ、千代さん。もう一本、ご馳走してあげましょうよ。私だってやってみたいのよ」

 朱美が甘えかかるような口調で訴えるものだから千代は思わず苦笑した。

 「ああ、構わないよ。だけど、すぐ吐き出すかも知れないからね。準備はしておくよ」

 千代は新聞紙を真由子の双臀の下に敷き、その上に大きなたらいを配置すると自分は苦しそうに喘ぐ真由子の腹部の前に腰を落とすのだった。

 「さあ、ご馳走しておやり」

 千代の言葉に大きく頷いた朱美は真由子の羞恥の前に進み出ると水を満々と満たした浣腸器を突き立てる。苦しげな息を吐く真由子は僅かに悲鳴を上げ、枕に載せられている双臀を揺さぶっただけであった。限界に達している身にさらなる浣腸を施そうとする朱美に対して真由子は声も無かった。ただ、これで自分の我慢も虚しい足掻きに終わるのかと悲しい諦めが脳裏を掠めるだけであった。

 「ふふふ、たっぷりお飲み・・・」

 目を血走らせた朱美は一声、ほざくとポンプを力一杯押し立てる。既に真由子の腸内は水分で溢れ返っているのであろう。内部に抱合できずに水滴が滴り落ちる。しかし、朱美はそんな事には委細構わず、浣腸器を空にする。

 続いて千代が真由子の腹部を満遍なくマッサージを施す。腸内にへばりついてる真由子の汚物を一塊残さず排出させようとする千代の魂胆であった。

 「あっ、だ、駄目・・・も、洩れちゃう・・・」

 不意に真由子は舌足らずの声を上げると顔を捻じ曲げた。真由子の吊り上げられた太腿が痙攣すると汚物の排出が始まった。

 「まあ、とうとう始めたよ。あんた、良く見ておくんだよ。元恋人の恥知らずの姿をさ」

 志津江は笑い転げ、蒼白な顔をして真由子の臀部から吹き上げる汚水を見つめる崎山の肩を突付くのだった。崎山は背筋に悪寒が走り、余りの恐ろしさに声も出なかった。自分の偶像でもあった真由子が悪党たちの姦計に係り眼前で息の根も止まる程の屈辱を晒している。自分の無力さを痛感すると同時に千代にさえ恨みを持たれるのは自分にも原因があったと反省するのであった。

 一方、真由子は最初の飛沫をあげたとたん、全身の血が沸騰するような錯覚を覚え、次にその血が一気に逆流するような思いを味わい、呼吸するのも難儀なほどの息苦しさを感じていた。ズベ公たちや志津江は口々に揶揄の言葉を吐き続けるのだが真由子の耳には届かない。次々と汚物を放出しながら真由子は気が遠くなりかけていた。

 真由子にとって、途方無く長く感じられた排泄の時間はようやっと終わりを告げた。千代に腹を揉まれ、最後の一滴を放出すると真由子はシクシクと声を潜めて泣き出した。そんな真由子の姿にもズベ公たちは悦びを感じるのだろう、再び、言葉の集中砲火を浴びせるのだった。

 「元恋人の前にそんな姿を晒すのがそんなに悲しいの?」

 「でもこれで踏ん切りが付いたでしょう。後は鬼面山さんに気に入られるような身体になることね」

 ズベ公たちに揶揄され、真由子は一層、惨めさが募ったのだろう。嫌々と顔を打ち振り、涙の雫を迸らせる。そんな真由子を見ていた千代は少し怒ったような顔をして口を開く。

 「ちょいとあんたたち、真由子を苛めてばかりいないで後始末をしておやり、それから鬼面山さん。真由子を抱き締めておやり」

 ズベ公たちが後始末に取り掛かり、添い寝するように鬼面山がその肩を抱くと真由子は分厚い胸板に顔を埋め、号泣の声を放つのだった。もう、真由子には訳がわからなくなっていた。ただ、鬼面山がとても頼りがいのある存在に思え、甘えるように泣き続けるのであった。

 後始末が終わり、真由子の泣き声が糸を引くように小さくなると千代は傍らい置いてあった木箱開いた。その中に木で作られた三十センチ程度の棒が細いものから太いものへ十種類並べられてあった。

 「まあ、それを飲み込ませてゆくの?」

 興味を持った朱美が覗き込むと千代は歯を出して笑い掛ける。

 「太さを徐々に変えてね。飲み込ませてゆくのさ。でもね鬼面山さんの持ち物はこの一番の奴位太いからね・・・」

 千代はそんな事を言いながら三番目の細さの棒を手にとり油を滲ませた布で丹念に拭い始める。油を塗る事によりスムーズに真由子の体内にそれは含まれるのである。

 「さあ、始めるよ。身体の力を抜くんだよ」

 千代が棒を含ませ始めると侵入してきた異物に反応するように真由子は双臀を大きく揺すったが千代は難なく棒を押し進めて行く。

 「この程度なら、楽勝に入るわね。浣腸をした成果だわ」

 ほぼ半分、真由子の体内に含ませ千代は満足げな表情を見せていた。一方、鬼面山に抱かれる真由子は唇を噛みしめていた。鬼女の手により、排泄器官をなぶられる悔しさ、悲しさ、そんな自意識を垣間見せる真由子への調教は果てしなく続くのであった。

地獄の接吻

 六番目の棒まで何とか乗り越えた真由子であったが七番目の棒を突き立てられると激しい痛みを訴え、悲鳴を上げるのであった。千代は一旦、矛先を収めると指先に油を掬い取り、内部に塗りたくると同時に陰湿な愛撫を加える。真由子の身体はたちまちにして反応し、全身がバラ色に染まるのである。千代はそこで真由子を愛しそうに見つめる鬼面山に愛撫の手を休めず声を掛ける。

 「鬼面山さん。真由子にご馳走してお上げ、痛みが紛れるだろうからね」

 千代の言葉に大きく頷いた鬼面山は起き上がると自らの太腿に真由子の頭を載せ上げ、紅唇に張り切った一物を触れさせるのであった。

 「さあ、遠慮しないでしゃぶりつきな。お前の夕食だ」

 真由子は突き付けられた凶器に何の抵抗も無く唇を触れさせてゆくと思い切ったように口を大きく開き、飲み込んだ。全てを剥奪され性の奴隷と化した恨みを晴らすかのように真由子は遮二無二舌先を動かし鬼面山を追い立ててゆく。真由子の思いがけない積極的な愛撫に鬼面山はだらしなく唇を開き、耳に掛かる後れ毛を優しく撫で付けるのであった。

 頃は良しと見た千代は七番目の棒を手に取り、真由子の開花している菊座にそれを宛がい、ゆっくりと押し進めて行くと、最初こそ、双臀を揺さぶり、拒否の姿勢を見せた真由子であったが千代の術中に嵌り、ずぶずぶと棒を飲み込まされてゆく。

 「ふう、どうやら、飲み込めたようだよ。褒めてやるよ」

 千代はほっと息を吐き、額に浮かんだ汗を拭い、鬼面山を口に含み、間延びした真由子の横顔に満足げな視線を送るのだった。真由子はそんな千代の言葉には何の反応も見せず、ただ、ひたすら鬼面山を追い落とす事に懸命になっている。千代はそんな真由子の姿を目にし、棒を抜き去ると更に太い、八番目の棒を挿入し始めた。

 「それにしても大変なのね」

 見ているのにもそろそろ厭きてきた朱美が声を掛けると力を込めている千代は大きく頷いた。

 「ああ、こうやってやらないと、とてつもない痛みを感じて失神したりするのさ。だから、時間を掛けてじっくりと開かせてるって訳さ」

 不意に真由子の身体が不自然に揺れ、汗に濡れた腹部が大きく波打ち始める。鬼面山が真由子に敗れ、その緊張を解放したのだ。

 「しっかり飲み込むのよ。あんたの今夜の食事はそれだけなんだからね」

 朱美が口を開けて笑っても真由子は次々に放出される鬼面山の迸りを飲み込むのに必死であった。

 真由子は鬼面山の残滓を口の端に付けたまま唇を離すとがっくりと首を落とした。もう、長時間に渡って陰惨な調教を受け続けている真由子は疲労の極にあるのだ。

 千代は八番目の棒を目標地点まで到達させるとほっと息を付いた。その太さは通常の男なら問題なく飲み込める太さなのである。

 「良し、今夜はこれで打ち止めにしようか。続きは明日、やるかな・・・」

 千代はそういうと風船と木製のリングを取り出した。

 「それは何に使うの?」

 興味を持った朱美に問われた千代は自慢げに口を開く。

 「このリングをここに嵌めて口を閉じられないようにするんだよ。それから風船を中に入れてパンパンに膨らませる。そのまま一晩置けば、十分にその部分は広がっているからね」

 朱美はあくまでも思いつかぬように千代の発案に舌を巻いた。しかし、酷い調教を受けさせられている真由子に対しては憐憫の情など持たず、もっと無茶苦茶にしてやりたいと異常な欲望さえ感じるのであった。

 棒が引き抜かれた真由子はほっとする暇も与えられずリングを嵌め込まれ、風船を挿入された。そして、チューブを繋がれると大槻が圧搾空気のボンベを開栓する。

 空気が送り込まれ、たちまちに真由子の腹部が異様に盛り上がる。

 「そんな物でいいよ」

 そう言うと千代は風船を空気洩れが起きないように厳重に大型クリップで挟み込む。三時間以上続いていた真由子の骨と肉をバラバラにするような陰惨な調教はようやっと終わりを迎えたのである。

 鎖が下ろされ、両足の自由を得ても真由子は二肢をだらしなく開いたままだった。半ば気を失ったような状態の真由子を抱え上げた鬼面山が部屋を出て行こうとすると千代の言葉が背中に飛んだ。

 「縄は解いちゃいけないよ。優しく言葉を掛けるのは良いけど抱いたりしちゃ駄目だからね」

 千代の言いつけに大きく頷いた鬼面山が和室を後にするとそれまで緊張していた空気がぐっと和らいだものになった。

志津江の驚愕

 崎山も麻子と順子に伴われ退出すると志津江も立ち上がり、後に続こうとする。しかし、その背中に千代の思いがけない言葉が飛んだ。

 「あんたはここに残るんだよ。あんたにも調教を受けて貰うんだからね」

 「馬鹿な事言わないで、私は真由子に勝ったのよ。何で私があんな目に遭わないといけないの?」

 「真由子はね。あれ以上は無理だよ。お尻が大きいあんたじゃないと鬼面山の一物は飲み込めないよ」

 顔色を変えた志津江が逃亡の気配を見せると大槻と朱美が飛び掛り、志津江の腕を捻じ曲げる。志津江は激しく抵抗するが男の力には勝てず、後手に縛り上げられ、再び、千代の前に連行される。

 千代は噛み付きそうな目で自分を見てる志津江に対して薄い笑みを浮かべ、その頬を撫でる。

 「悪く思わないでおくれよ。あんたじゃないと無理なんだから・・・」

 「鬼、悪魔、地獄に落ちろ」

 考え付くあるゆる言葉を使って千代を罵倒する志津江の頬を朱美が引っ叩いた。

 「先生に向かって何て言う言葉を吐くんだよ。これを没収するわ」

 腰の手拭まで剥がれても志津江はなおも抵抗するが大槻と朱美によってマットレスの上に倒され、両足を棒の両端に括りつけられる。

 「ああ、止めてよ。止めて!!」

 志津江の金切り声を聞きながら千代が滑車を廻すとしなやかな両足が天に向かって引き上げられて行く。つい先程まで散々笑い飛ばしていた真由子が取らされていた屈辱のポーズを自分が組まされるとは志津江は夢にも思っていない事だった。しかし、容赦ない現実は志津江を一気に奈落底に突き落としたのだ。

 「お願い!何でも言う事を聞くから・・・こんな恐ろしい事はしないで・・・」

 哀願の口調に変わっても悪党たちの態度は変化しなかった。無残な姿を晒している志津江の周囲では再び、悪魔の調教の準備が着々と続いていた。

 「今度は花の肥料にするわけじゃないから石鹸水を混ぜて早めの勝負に出るよ」

 千代が水の中に石鹸を溶かし込みながら朱美に向かって言えば、朱美も大きく頷き、埋め込む棒に丹念に油を染みこませている。早く始末をつけて休みたい彼らはテキパキと行動している。

 石鹸水を溶かしこみ、浣腸器にたっぷりと溶液を含ませた千代は眼前に晒されている志津江の菊座に目を注ぐと朱美を呼び寄せる。

 「私の目に狂いはないよ。見てご覧」

 そう言うと千代は指先をいきなり、それに埋め込み、口を開かせてみる。志津江が大袈裟な悲鳴を放ち、枕に載せ上げられた双臀をガクンガクンと震わせてもお構いなしだ。

 「真由子とは明らかに違うだろう。人間少しでも年を取るとここの筋肉はゆるくなってくるもんなのさ」

 自慢げにそれを見せびらかす千代に朱美は感心するしかなかった。プロとしての目と経験、朱美が行く逆立ちしても千代に敵わないのである。

 「あんた、浣腸は始めてだったよね。慣れてくるとこれもそんなに嫌なもんじゃないからさ」

 千代はそんな事を言いながら志津江に陰湿な愛撫を加えてゆく。志津江は一時の感情は収まったが溢れ出る悲しみは抑えようが無くハラハラと涙を流し続ける。悪魔たちのいい付けを良く守り、真由子との戦いにも勝利した自分に対して理不尽な調教が行われる。志津江は信じるものを失った悲しみに涙しているのだ。