戦慄の再会

 木曽が栗山御殿に姿を現したのは午後になってからだった。

 「やあ、見事に決まりました。有難う」

 木曽は全身に喜びを表し、栗山、三枝、そして、初対面の大野と握手を交わした。

 「アイドルはこうやって晒しています。見てやって下さい」

 三枝が鏡の小部屋を指し示すとそれを目にした木曽は歓声を上げた。

 既に三時間以上に渡って、両腕を吊り上げられたままの唯は顔を真っ赤にさせ、しきりに腰を揺さぶっている。強烈なライトに照らされ、喉の渇きを覚えた唯は水分を催促し、松井に利尿剤入りの水をまたもや飲まされたのだ。

 「助けて!洩れちゃうよ」

 舌足らずな悲鳴と共に尿意を唯が訴えたものだから一堂に会した悪魔たちからどっと爆笑が沸き起こった。

 「おや、まだ、パンティなんか身に着けているのですね。とっとと、剥ぎ取ってしまって下さい」

 下着フェチの木曽がそんな事を言い出したので三枝は意外な顔をした。

 「私は木曽さんを思って、あれを身に付けさせているんですがね」

 「私を裏切った娘に情けなんかいりません。私は懲らしめるために誘拐して貰ったのです。さっさと剥ぎ取って笑ってやりましょう」

 「判りました。じゃあ、このまま放尿させましょう」

 三枝はそういうと再び、ガラスの向うの唯に視線を戻した。

 唯の身悶えはますます激しさを増している。両足を盛んに地団駄を踏むように動かしている。もう、どうにもならぬところまで追い詰められているようだ。

 「駄目、駄目だよ。も、もう、洩れちゃうよ」

 弱々しい声で訴えた唯は不意に動きを止めた。そして、パンティを通した股間から水流が流れ始め、太腿を伝わって下降し始める。

 シクシク啜り上げながら排尿を続ける唯、その胸中は孤独の嵐が吹きすさんでいた。トイレの使用も許さぬ凄まじい悪魔の所業に唯の心に絶望の二文字が浮き上がっていた。

 「もう、終わったのか?」

 鏡が上昇し、松井が顔を出すと唯は泣き濡れた瞳を開いて恨めしそうな視線を投げ掛ける。

 「だ、誰も来てくれないから・・・」

 自分の不始末を詫びるような態度に松井はニンマリとした。唯の気持に変化が現れているを確認したからだ。

 「気持ち悪いだろうから脱がしてるぜ」

 松井にパンティを脱がされても恥じらいや抵抗は示さなかった。むしろ自分から協力するような姿勢を示し、全裸にされる唯であった。

 そのまま、、シャワーを浴びせられた唯はようやっと鏡の部屋から出ることを許された。床に突っ伏したまま動かない四つん這いになった唯の髪の毛を由里が掴み、顔を上げさせる。

 「また、小便をもらしたっんだってね。おしっこアイドルとでも言うのかい?」

 由里に悪態を付かれた唯の瞳から大粒の涙が再び、こぼれ始めた。毎日このような責め苦に遭うのだったら死んだ方がましだとさえ唯は思っていた。

 「ご主人様の前で奴隷になる事を誓うんだよ」

 由里に無理矢理立ち上がらせられた唯は三枝たちの前に引き立てられた。

 「どうだ、決心は着いたのか?」

 三枝に声を掛けられ、ふと顔を上げた唯の視線に木曽の姿が飛び込んできた。地獄に仏とはこの事だった。唯は自分が全裸だという恥ずかしさも忘れて木曽の腕の中に飛び込むと声を上げて泣きじゃくった。

 唯はてっきり、木曽が自分を助けに来てくれたと思っていたのだ。逮捕される前の木曽は唯に楽曲も提供し、頼れる兄貴分という存在だったのだ。

 「木曽さん、有難う。唯を助けに来てくれたのね」

 そんな事を口走って泣き続ける唯は木曽の言葉を聞いて耳を疑った。

 「勘違いして貰っちゃ困るよ。君を誘拐させたのはこの僕なんだよ」

 「えっ、何故?」

 泣き止んだ唯は信じられないといった顔付きで木曽を眺めた。

 「ふざけるな」

 木曽は唯の凍り付いた頬を引っぱたいた。

 「木曽さん。私、何も悪い事、してないのに・・・」

 床に倒れこんだ全裸の唯はシクシク啜り上げながらなおも木曽に訴えている。

 「お前なんだろう?俺が大麻パーティーを開く事を知って、チクッたのは」

 「わ、私じゃない」

 あらぬ疑いを掛けられた唯は必死にそれを否定した。唯は思い出していた。あの日、大麻パーティーに誘われた唯は木曽の誘いを断ったのだ。しかし、自分は警察にそんな事を通報していなかった。

 「よく、思い出すんだな。唯」

 髪の毛を乱暴に揺さぶった木曽はその泣き濡れた顔を覗き込むと唾を吐きかける。

 「同じメンバーで何度も大麻パーティーを開いていたのにお前を誘った時に初めて手入れを食うなんて、お前が怪しいに決まってるじゃないか」

 木曽は興奮して唯の頭を踏み付けるのだった。

 「まあ、木曽さん。抑えて」

 このままじゃ唯を殺しかねない木曽の勢いに三枝は慌てて制止に乗り出した。

 「拷問して、吐かせましょう。ここにはとっておきの拷問道具が揃ってます」

 三枝が笑顔を見せたので木曽も落ち着きを取り戻した。

 「良し、プレイルームに運べ」

 心身ともに打ちひしがれた唯は引き起こされると二階に向かって歩かされ始めた。いよいよ、悪魔の苛烈な仕打ちが自分を襲うのだと思うと唯は心が震えている。引き締まった尻を叩かれ、階段を歩まされてゆく唯にはアイドルだという気位も何かも消し飛んでいた。ただ、とてつもなく恐ろしい拷問に怯える少女の姿を露呈してるに過ぎなかった。

冒涜されるアイドル

 プレイルームに連行された唯は手錠を外され、後手に括られ、天井から伸びる鎖にその全裸を繋ぎとめられ悪魔たちの入場を待っていた。

 唯はあの日のことを思いだしていた。木曽に大麻パーティがあることを聞かされたのはテレビ局のスタジオで午後八時の事だった。自分が断ったのを木曽は残念そうな顔をしていたのを思い出した。

 その後、雑誌の取材が有り、自宅に帰ったのは11時過ぎ、そこまで考えた時に唯ははっと顔を上げた。いつものように友人でグラビアアイドルの真琴と電話で長話をしたのを思い出しのだ。

 真琴とは妙に馬が合い、かなり突っ込んだ話を出来るまでになっていた。その日の話題の中で唯は木曽の大麻パーティの話をちらっとしたような気がした。

 もしかしたら、真琴が木曽を売ったのかも知れない。そんな筈は無い。彼女だって芸能界で生きているんだ。そんなことをしたらこの世界で生きていけないことを知っている筈だ。唯はそんな事を口にしたら木曽が真琴に危害を与えそうな予感を感じ、その考えを振り捨てた。

 「思い出したか、唯?」

 室内に入ってきた木曽は再度、尋ねたが唯は弱々しく首を振るだけだった。

 自分の地位を失墜させた張本人だと唯の事を信じて疑わない木曽はその少女ぽさの残る裸体を憎々しげに眺めていたが三枝に肩を叩かれ、我に返った。

 「まあ、ここは私たちに任せて下さい。必ず吐かせて見せますから」

 三枝に諭され、木曽が退くと松井が唯を鎖から解き放った。

 「あの台の上に乗っかって、足を大きく開くんだ」

 いつの間にか跳ね上げ式の机が下ろされ、生贄が載るのを待ち構えている。唯は新たなる恐怖に苛まれながら机まで歩かされると栗山に両足を掴まれ、白木でできた台に載せられた。

 「さあ、力を抜きな。両足を開くんだよ」

 頑なに閉じ合わせている唯の細く締まった足首を掴むと唯は涙を流しながら哀願の表情を浮かべる。

 「お願い。酷い事をしないで」

 唯の心からの哀訴も悪魔の心を持つ男たちには通じない。栗山も手伝い、生木を引き裂くように唯のしなやかな両足は左右に分かれてゆく。

 台の両隅にある革紐に唯の足首を固定すると唯のふんわりとした繊毛を頂点にその美しい両足を扇のように広げ、身動きが出来なくなった。

 「まあ、凄い格好になったわね。全国のファンに見せてあげたいもんだわ」

 由里が口を押さえ、笑いを堪えながら唯を揶揄すれば、恵子はあけすけに広げられた下半身を隠す術も無く苦悩する姿をカメラに収めるのだ。

 「駄目よ。顔を隠しちゃ。唯ちゃんの顔が無ければ誰だか判らなくなるわ」

 必死に顔を背ける唯の仕草を封じようと由里と松井はその首に手を掛け、上体を起こさせるとレンズに顔を向けさせる。

 無情に炊かれるフラッシュに虚ろな表情を向けた唯は心の中で念じていた。何があろうと真琴の名前を出してはならない。こんな悲惨な運命に翻弄されるアイドルは自分ひとりで十分だと唯は考えていた。

 記念撮影を終え、元通り頭を戻された唯に松井は添い寝するように寄り添うと耳に熱い息を吹きかけ、太腿を隠微に撫で擦り始める。

 「嫌、何をするの」

 悪魔たちの狙いがわかった唯は顔を背け、身体を捻り、何とか松井の愛撫を避けようと身悶えた。しかし、かっちりと両足を固められている状態ではそれも虚しいものになる。遂に啜り上げながら唯は松井の術中に嵌り、身体を溶かされてゆくのだった。

 さくらんぼのようにプルプルと震えを見せる乳頭を口に含まれ、舌先で転がされる愛撫を受ける唯は込みあがってくる情感を避けるように激しく首を揺さぶった。

 「何、慌ててるのさ。こうなったら、楽しまなきゃ損じゃないか?」

 唯を詰った由里は自分もその可愛い乳房に手を掛けて揉み解し始める。

 「嫌よ。嫌」

 松井の指先が秘密の扉を割り始めたことに気が付いた唯は首を仰け反らせ、必死の哀訴の声を放つ。しかし、松井に耳朶を舌で擽られ、乳首を抓んだり離したりと言った愛撫を重ねられる内に抵抗の心は影も無くなり、情欲を一気に高められてしまう。

 遂に松井の指先によって明らかにされた唯の花園に向かって恵子は盛んにシャッターを切り、栗山はビデオの撮影を続行する。

 遂に唯は悪魔たちの手管によって身体を溶かされ、シクシクと啜り上げながら松井の指先に夥しい反応を溢れさせるのであった。

 「さあ、あなたが一番手だ。唯を楽しませてやってくれ」

 バイブレーターを三枝から手渡された木曽は松井によって寛げられた攻撃地点に血走った目を向けた。その部分だけに目を凝らしていた木曽はそこだけが別個の生き物のように感じ、残酷な心をけしかけ、矛先を突き立てるとスィッチを入れた。

 「うっ」

 肉を抉られる衝撃に電流に触れたように身体を震わせた唯は大きく身体を揺さぶった。

 (俺を地獄に貶めた小娘よ。思い知れ)

 恨みを晴らすつもりの木曽はバイブレーターを操りながらこの悪魔のゲームに溺れてゆく。

 既に全身が桜色に染まった唯は小さな身体で必死に木曽の手にする凶器に立ち向かっている。しかし、松井と由里に上半身を刺激され、木曽の抜き差しする矛先を受け止めている唯は情感を押し上げられ、やがて忘我状態に陥ってゆく。

 「あっ、あ、止めて、や、止めて」

 自分を取り戻した唯は限界が近づいたことに哀願の声を洩らした。しかし、悪魔たちはそんな唯の哀訴に耳を貸すどころか却って攻撃を加速させる。

 示し合わせた松井と由里が乳首を思い切り吸い上げると唯はガクンガクンと腰を跳ね上げさせ分けのわからない言葉を口走り、頂点を極めた。

 「往ちゃったのね。いい気味だわ」

 快楽の波に飲み込まれ、全身を痙攣させている唯は錯乱状態に陥っている。

 由里はそんな唯が何かを念仏のように口走ってるのに気が付いて耳を寄せてみた。

 「真琴ちゃん、ご免なさい」

 唯は悪魔たちの責めに屈して、自分が真琴の名を告げたものと錯覚していたのだ。真琴の名だけは出すまいと固い決意で臨んだ事が却ってあだとなったのである。

 「何を言ってるんだ?」

 木曽の問い掛けに由里は耳にした通りの事を伝えた。

 真琴の名を聞いた木曽は考え込んでしまった。真琴とは面識が無い木曽だったが爆乳アイドルとして昨年中盤より売り出したアイドルとしてその顔かたちは知っていた。

 「ひょっとして、真琴という娘が唯から聞いて木曽さんを警察に売ったのでは?」

 「そうかも知れません」

 三枝の言葉に木曽は頷いた。しかし、視線はヒクヒクと不自然な痙攣を続けている唯の下半身に向けられたままだった。

 「とにかく唯に口を割らせましょう」

 三枝が大野の方を向いてニヤリと微笑むと大野は自分の出番が来たとばかりに張り切った表情を浮かべる。いよいよ、アイドルを拷問するとっかかりを彼らは見つけたのである。

 ようやっと興奮も収まり、恥ずかしそうに顔を机に押し当てて涙を流す唯の頬を由里が突付いた。

 「凄いのね唯ちゃん。すっかり見させて貰ったわ。アイドルらしからぬ乱れっぷりね」

 由里の言葉に辛そうに眉を寄せた唯が反対側に顔を捻ると恵子が待ち構えていた。

 「たっぷり写真を撮らせた貰ったわ。後でサインして貰えば高値でも飛ぶように売れるわね」

 二人の悪魔の申し子のような女たちに揶揄されて唯は悔しさとも情けなさともつかぬ思いが胸に溢れ、嗚咽の声を洩らし始める。

 「いい気味だわね。でも、泣いたら損よ。ここの男たちは涙を見ると興奮するんだから」

 二人の女は唯を苛めるのが楽しくって仕方ないらしい。二人で顔を見合わせてはキャッキャッと声を合わせて笑うのである。また、ひとつ見せてはならない秘密を悪魔によって暴かれた唯は悔しさに身を震わせて泣き続けるのであった。

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